台湾最新ニュース2025年11月23日 本日より9本配信

  

1.【国防】台湾、デュアルユース技術に対する輸出規制を強化

台湾経済部は、高度半導体装置や量子コンピュータなど 18品目 を「軍民兼用(デュアルユース)」技術として輸出制限リストに追加する計画を発表しました。これらの製品を国外に輸出するには、事前に政府による認可が必要になります。今回の見直しは、核兵器や大量破壊兵器への転用リスクを防ぐものであり、またワッセナー・アレンジメントなどの国際的輸出規制体制との整合性も意識された措置です。
情報ソース:Taipei Times 台北时报

 


2.【AI】台湾、政府主導で「AI島」構想を加速 ― 2040年にAI付加価値15兆を目指す

台湾政府は「AI島(Artificial Intelligence Island)」構想を進め、2040年までに AI産業の付加価値15兆台湾元 を目指す計画を確認しました。賴清德総統は Google台湾のAI基盤施設開所式で、「3つの国際級AI実験室」構築などを通じて、50万人のAI関連雇用創出を掲げています。政府はICTや半導体の強みを生かし、AIを軸とした国家競争力の転換を狙っています。
情報ソース:鉅亨網 鉅亨網+1

 


3.【経済】台湾10月輸出が前年比+49.7%の急伸 ― AIと半導体がけん引

台湾財政部が発表した統計によれば、2025年10月の輸出額は 618億米ドル に達し、前年同月比 +49.7% と過去15年半で最大の伸びを記録しました。成長を牽引したのは、AIや高性能演算(HPC)向けの半導体製品。特に米国向けの輸出が急増しており、グローバルなAI需要が台湾経済を強く支えている構図です。
情報ソース:中央社(CNA) 中央社 CNA

 


4.【半導体】台湾、AI需要とともに半導体国家戦略を深化

台湾はAI戦略と併せて、半導体の生産・技術力強化を国家政策の柱に据えています。AI島構想や輸出管理の強化と連携しつつ、シリコンフォトニクスや量子コンピューティングなど次世代技術への公的投資を通じて、半導体を単なる製造業から国家戦略の核心産業へ転換しようとしています。これは、台湾が地政学リスクを抱えながらも技術大国としての強みを活かすための戦略的選択です。
情報ソース:Tom’s Hardware Tom's Hardware

 


5.【時事】台湾、経済政策と安全保障を両立する技術輸出管理へ

台湾政府がデュアルユース技術への輸出規制を強化する背景には、単なる経済政策以上の戦略が隠れています。高度技術を国家安全保障の観点から戦略資産とみなす動きが鮮明になっており、技術大国としての責任とグローバルな信頼性の確保を両立させようという狙いがあると分析されます。これは技術供給国としての台湾の地位を守る重要な転換点となるでしょう。


6.【社会】AI投資の恩恵、新興企業(スタートアップ)への波及を狙う政策

台湾デジタル発展部は、AIスタートアップ支援のため 新台幣100億元の10年投資プログラム を発表しました。これは創業企業に資金・算力・データ・人材・行銷支援を包括的に提供するもので、AI業界への参入障壁を下げ、次世代のユニコーン育成を目指すものです。公的資金を活用したインキュベーション戦略は、台湾のデジタル経済を持続可能なものにする重要な施策です。
情報ソース:CIO Taiwan CIO Taiwan

 


7.【教育】台湾、AI人材育成強化のため国際級実験室を設置へ

政府が掲げる「AI島」構想の一環として、 3つの国際級AI研究実験室 を設置するという目標が掲げられています。これにより、AI研究・応用の最先端を担う学術拠点を形成し、国内外の優秀な人材の誘致と育成を加速させる狙いがあります。こうした人材投資は、台湾が次世代技術分野でリーダーシップを確立するための基盤強化に直結します。
情報ソース:鉅亨網 鉅亨網

 


8.【医療】台湾、AIによる未来医療推進とインフラ強化議論

AI島構想とともに、台湾では医療分野でのAI活用にも関心が高まっています。将来的にはAIによる診断支援、スマート医療デバイス、遠隔医療などを通じて、医療の効率化と質の向上を図る構想があります。また、国家レベルでのAI基盤整備は、医療インフラ強化にも寄与することが期待されており、人口高齢化と医療資源の地域格差という課題への対応策として注視されています。
情報ソース:台灣生成式AI協會 aigca.org

 


9.【文化芸能】台湾、AIとテクノロジーが文化産業へも波及

台湾は伝統文化・芸能産業にもAIとスマート技術を注入し、「スマート文化産業」の創出を目指しています。AIを活用したデジタル博物館、バーチャル観光、生成AIを使った創作支援など、新しい形の文化・クリエイティブ産業が生まれつつあります。技術と文化の融合は、観光や国際発信力を高めるだけでなく、新たな文化経済モデルの構築にもつながる重要なトレンドです。