2026年1月14日の台湾国内ニュース

  

 

1. 【政治】立法院臨時会が本格始動、頼総統「国防特別予算」の意義を再強調

国家の安全と民主主義のレジリエンス(強靭性)

立法院(国会)では14日、旧正月前の臨時会が本格的な審議に入りました。

頼清徳総統は同日、総統府での演説を通じて、今回の臨時会の最優先事項である「国防特別予算」の必要性を改めて国民と野党に訴えました。頼総統は「昨年末の中国軍による大規模演習は、我々の平和が常に脅かされている現実を突きつけた」と述べ、非対称戦力の拡充や沿岸防衛の強化が、単なる軍事投資ではなく「民主主義の自由を守るための保険」であると強調しました。

野党の厳しい追及と「民生予算」の優先順位

これに対し、野党側は防衛予算の巨額さに懸念を示し、装備導入の透明性を厳しく追求する構えです。

中立的な政治専門家は、頼政権がいかに野党の懸念を払拭しつつ、国防と民生(インフラ、教育、社会保障)の予算バランスを調整できるかが、臨時会の成否を分けると見ています。

頼総統は「国家の安全があってこそ、安定した経済発展と国民の生活がある」と述べ、予算全体の有機的な連動性への理解を求めました。

まとめ

臨時会は2026年の国家運営を左右する関門です。国防予算を巡る激しい議論は、台湾の主権をいかに守るかという、国家の根幹を問う対話となっています。

出典・参考サイト

  • 中央通訊社(CNA)「頼総統、国防予算は民主主義を守るための防壁と強調」

  • 立法院(国会)臨時会議事速報(2026/01/14)

  • 参考:中央社 CNA


2. 【経済】台湾・通年の輸出額が「100兆円」を突破、2026年も高成長を予測

AIサーバーとHPC半導体がもたらした「輸出の黄金期」

財政部(財務省)の確定統計により、2025年通年の台湾の輸出総額が史上初めて100兆円(約6,400億ドル)の大台を超えたことが大きく報じられています。

世界的なAIインフラ投資の波に乗り、高性能演算(HPC)用半導体やAIサーバーの出荷が、通年で前年比30%以上の伸びを記録しました。これにより、台湾は「世界のAI供給網のハブ」としての地位を名実ともに不動のものにしました。

2026年の景気展望:ソフトランディングと内需の底上げ

中立的な経済アナリストは、2026年の成長率について「2025年の爆発的な反動はあるものの、4.5%〜4.8%の安定した成長を維持する」と予測しています。課題は、一部のハイテク業界に偏った富を、インフレに苦しむ伝統産業や一般家庭にいかに分配するかです。

政府は、好調な税収を背景に、省エネ家電の買い替え補助金や中小企業のデジタル化支援を強化し、内需を刺激することで経済全体のバランスを整える方針です。

まとめ

100兆円突破は台湾経済の歴史的なマイルストーンです。この「AI特需」の成果を社会全体に還元し、持続可能な成長モデルへ移行できるかが2026年のテーマとなります。

出典・参考サイト

  • 経済日報(Economic Daily News)「2025年輸出額、歴史を塗り替える100兆円超え」

  • 財政部 統計処 公式発表(2026/01/14)

  • 参考:経済日報


3. 【社会】旧正月「帰省ラッシュ」対策が本格化、高鉄・台鉄が特別警戒

史上最大級の人口移動に備えるデジタル管理

1月20日からの旧正月休暇を前に、交通部(交通省)は14日、全土の主要ターミナルにおいて「春節輸送特別警戒」を開始しました。

2026年は、海外からの帰国者や国内旅行の増加により、延べ1,800万人以上の移動が予測されています。台湾高速鉄道(高鉄)と台湾鉄道(台鉄)は、AIによる混雑予測システムを導入し、リアルタイムで乗車率を公開。特定の時間帯への集中を避ける「分散帰省」を呼びかけています。

交通事故防止と高齢者への配慮

中立的な社会評論家は、期間中の飲酒運転の厳罰化や、長距離バスの運転手の休息確保といった「安全面」の対策を評価しています。また、主要駅では「シルバーサポート・ボランティア」を増員し、スマートフォンの操作に不慣れな高齢者のデジタルチケット利用を支援する体制を整えました。

全土が祝祭ムードに包まれる中、官民一体となったスムーズな輸送網の維持が、社会の平穏を守る鍵となります。

まとめ

旧正月は台湾人にとって最も大切な団らんの時です。デジタル技術と人の温かさを融合させた輸送計画が、安全で快適な帰省を支えています。

出典・参考サイト

  • 交通部 プレスリリース「民国115年春節輸送安全宣言」

  • 公視新聞網(PTS)「史上最大の移動、帰省ラッシュの現場から」

  • 参考:交通部


4. 【日本関連】日台が「防災教育・デジタルアーカイブ」で連携、能登・花蓮の教訓

災害経験を共有し、次世代へ繋ぐ「知の財産」

内政部消防署は14日、日本の防災専門家チームと共同で、能登半島地震(2024年)および花蓮地震(2024年・2025年)の教訓をデジタル保存し、学校教育に活用するための連携プロジェクトを開始しました。日台は共に地震多発地帯であり、災害発生時の迅速な情報共有や避難所の運営、さらには被災者のメンタルケアに関する貴重なノウハウを、多言語のデジタルアーカイブとして構築します。

「AR避難訓練」を日台の学校で同時展開

中立的な教育関係者は、AR(拡張現実)技術を駆使した最新の避難シミュレーターを日台の小中学校で共通導入する試みを高く評価しています。これにより、言葉の壁を越えて子供たちが「命を守る判断力」を養うことが可能になります。また、日台の若手防災ボランティアの交流プログラムも計画されており、有事の際の相互支援体制を、官民のみならず、将来の担い手である若者レベルで強固にする狙いがあります。

まとめ

「能登」と「花蓮」。共に痛みを経験した日台が手を組むことは、アジア全体の防災力を高める「善の循環」を象徴する取り組みです。

出典・参考サイト

  • フォーカス台湾(中央社)「日台防災連携、デジタル教育で深化」

  • 日本台湾交流協会 報告書

  • 参考:フォーカス台湾


5. 【教育】台湾の大学入試「学測」が終了、AI活用の記述問題が話題に

「思考力」を問う新時代の入試スタイル

3日間にわたり実施された大学入試「学科能力測験(学測)」が14日、全日程を終了しました。

今年度の大きな特徴は、国語(中国語)や社会科において「AIが生成した回答の誤りを見抜き、根拠を述べる」といった、AI時代を強く反映した記述式設問が出題されたことです。これは、単なる知識の蓄積ではなく、情報を批判的に分析し、自らの言葉で再構築する「高度な読解・表現力」を重視する教育改革の方向性を鮮明にしました。

受験生の関心は「半導体・AI学部」に集中

中立的な教育カウンセラーは、自己採点を終えた受験生たちの志望動機が、かつての「医歯薬」から、顕著に「AI、半導体、データサイエンス」へとシフトしていると指摘しています。

頼政権の産業政策が若者のキャリア選択に強い影響を与えており、台湾の大学もまた、企業と提携したインターンシップ枠の拡大など、学生を惹きつけるための教育の質向上を競っています。

まとめ

今年の「学測」は、台湾が「AI国家」としての礎を教育現場からいかに構築しようとしているかを物語る、象徴的な試験となりました。

出典・参考サイト

  • 大学入学考試中心(CEEC) 試験終了公告

  • 自由時報(Liberty Times)「AI時代の学測、思考力が合否を分ける」

  • 参考:自由時報


6. 【観光・グルメ】2026年トレンドは「胡椒餅」と「中華アフタヌーンティー」

台北・饒河街夜市の「胡椒餅」が世界を魅了

食べログマガジンなど日本のメディアでも2026年のトレンドとして大予想されているのが、台湾の伝統的な焼き菓子「胡椒餅(フージャオビン)」です。釜で焼き上げる香ばしい生地と、スパイシーな肉餡の組み合わせは、冬の台北観光において欠かせない主役。最近では、胡椒餅をメインにしたお洒落なコンセプトショップも増えており、若者や海外観光客が「焼きたて」を求めて長い行列を作っています。

映えと味を両立「中華アフタヌーンティー」の流行

また、台北市内の高級ホテルや茶館では、色とりどりの小籠包や点心をティー塔に盛り付けた「中華アフタヌーンティー」が爆発的な人気を博しています。高品質な台湾茶(烏龍茶や東方美人茶)と共に、少しずつ多種類の伝統美を楽しめるこのスタイルは、日本人観光客にとって「最高の自分へのご褒美」となっています。冬の冷たい空気の中で、暖かいお茶と繊細な点心を楽しむひとときは、心身を癒やす格別の体験です。

まとめ

夜市の伝統の味「胡椒餅」から、洗練された「中華アフタヌーンティー」まで。2026年の台湾は、レトロとモダンが交差する豊かな食体験を提案しています。

出典・参考サイト

  • 食べログマガジン「2026年トレンドグルメ予想:台湾の胡椒餅が来る!」

  • 台北ナビ(Taipei Navi)「最新:中華アフタヌーンティー特集」

  • 参考:食べログマガジン


7. 【企業動向】TSMC、次世代2ナノプロセスに「AI自律管理」を初導入

人間を超えた精度で製造を最適化

台湾で今最も注目を集めているビジネスニュースは、世界最大の半導体ファウンドリ、TSMC(台積電)の「スマート製造」へのさらなる進化です。

TSMCは14日までに、2026年量産予定の次世代2ナノメートル(nm)プロセスにおいて、AIが自律的に製造装置の調整や歩留まりの最適化を行う「AIフル自律管理システム」を業界で初めて大規模導入することを決定しました。これにより、製造過程におけるエネルギー消費の20%削減と、開発期間の劇的な短縮を狙います。

日本・熊本工場(JASM)への技術波及

日本人が特に注目しているのは、この高度な自律管理技術が日本の熊本工場(JASM)にも適用されるかという点です。

経済日報の分析によれば、TSMCは台湾本国を「最先端技術の聖域」としつつも、製造の安定性を高めるためのAIシステムを、順次グローバル拠点へ展開する方針です。AI半導体を作るためにAIを駆使するというこの「究極の循環」は、競合するSamsungやIntelとの差をさらに広げる、TSMCの強力な武器になると期待されています。

まとめ

TSMCの技術革新は、もはや「人間の職人技」を超え、AIとハードウェアが一体化した新次元へと突入しました。2026年、その優位性はさらに盤石なものとなりそうです。

出典・参考サイト

  • 工商時報(Commercial Times)「TSMC、2ナノプロセスに自律型AIを導入」

  • Digitimes「半導体製造のパラダイムシフト:AIによる全自動化」

  • 参考:Digitimes