2025年12月30日の台湾国内ニュース

  

1. 【政治】頼清徳総統、中国の軍事演習に「最も厳しい非難」 冷静な対応指示

130機の軍用機を確認、中間線越えも多数

台湾の頼清徳総統は30日、中国軍が台湾周辺で実施している大規模な軍事演習「正義使命-2025」に対し、自身のSNSを通じて「最も厳しい非難」を表明しました。台湾国防部の発表によれば、同日午前6時までの24時間に中国の軍用機延べ130機、艦船14隻などが確認され、うち90機が台湾海峡の「中間線」を越えて活動しました。頼総統は、こうした挑発行為に屈することなく、国民に冷静さを保つよう呼びかけるとともに、国防部に対し万全の警戒態勢を指示しました。

「責任ある大国の行為ではない」と批判

頼総統は、今回の演習が台湾周辺の船舶や航空機の往来、ひいては国際貿易に深刻な障害をもたらしていると指摘し、「責任ある大国の行為とは決して言えない」と批判しました。中立的な外交専門家は、年明けの総統府での新年演説を前に、中国側が軍事的な圧力を強めることで台湾社会の動揺を狙っていると分析しています。一方で、台湾政府は国際社会に対し、地域の平和と安定を共同で守るよう求めており、日米などとの情報共有も密に行っている模様です。

まとめ

中国による大規模な「包囲演習」に対し、頼政権は強い不快感を示しつつも、軍事的な衝突を避けるための冷静かつ毅然とした対応を継続しています。

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2. 【経済】経済部、2026年より「中小企業技術アップグレード」補助金を増額

SBIR計画を強化、AI導入を後押し

経済部(経済省)は30日、中小企業の技術革新を支援する「小型企業創新研発計画(SBIR)」の補助額を、2026年1月1日より大幅に引き上げると発表しました。これは、世界的なAI需要の拡大に伴い、台湾のサプライチェーンを支える中小製造業がデジタル化やスマート化を加速させることを目的としています。特に、人手不足に悩む企業がAIによる自動化ラインを導入する際の支援を重点的に行います。

分散型市場開拓への支援も継続

また、同日、2026年度の「海外市場開拓計画」の受補助企業リストも公開されました。中立的な経済アナリストは、中国との経済的摩擦が続く中、台湾企業が東南アジアや欧米など市場を多角化するための政府支援が、リスク管理の観点から非常に重要になっていると指摘しています。政府は補助金のみならず、資安(情報セキュリティ)対策のコンサルティングも同時に提供し、企業のグローバル競争力を底上げする方針です。

まとめ

2026年に向けた経済支援策は、中小企業の「AI武装」と「脱中国依存」を加速させ、台湾経済全体の強靭性を高める狙いがあります。

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3. 【社会】中国の演習、航空便10万人に影響か 交通部が特別対応

年末年始の帰省・旅行客に直撃

中国軍の軍事演習に伴う区域封鎖により、台湾交通部(交通省)は30日、台湾を発着または通過する各国の航空便において、計10万人以上の利用者に影響が出る見通しであると発表しました。特に日本や米国を結ぶ航路の一部が変更を余儀なくされており、フライトの遅延や欠航が発生しています。桃園国際空港では、航空会社が乗客への食事提供や振替便の案内に追われるなど、混乱が見られました。

「海巡署」はロケット弾着弾を確認

また、海巡署(海上保安庁に相当)は、30日午後に中国軍が発射したロケット弾7発が、台湾海峡周辺の指定海域に着弾したことを確認しました。現時点で事故の発生は報告されていませんが、当局は船舶に対し、演習区域には近づかないよう厳重な注意を呼びかけています。中立的な視点からは、民間への影響を伴う大規模な軍事行動が、台湾国民の対中感情にさらなる影響を及ぼす可能性も指摘されています。

まとめ

軍事演習は実利的な交通インフラにまで影響を及ぼしており、年末年始の移動シーズンにおいて、旅行者の安全確保と物流の維持が喫緊の課題となっています。

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4. 【日本関連】日本産イチゴから基準超の農薬検出 台湾当局が水際検査不合格を公表

食の安全に対する厳格な姿勢

衛生福利部食品薬物管理署(食薬署)は30日、最新の水際検査結果を公表し、日本から輸入されたイチゴやメロンなどの農産物において、残留農薬が台湾の規定値を超えていたとして「不合格」と判定したことを明らかにしました。これらは全て水際で差し押さえられ、返送または廃棄処分となります。台湾では日本産フルーツの人気が非常に高い一方で、農薬基準に関しては独自の厳しい基準を設けており、定期的に不合格事例が報告されています。

制度変更と輸出業者への注意喚起

中立的な専門家は、台湾側が食の安全を重視する姿勢を強めていることを指摘し、日本の輸出業者に対しては、台湾の最新の残留農薬基準(MRL)を改めて確認し、適正な栽培管理を行うよう求めています。日本台湾交流協会も、こうした事態が日本産ブランドへの信頼に影響しないよう、情報提供を強化しています。今回の措置は、あくまで「食の安全」という科学的基準に基づいた判断であると強調されています。

まとめ

日本産フルーツの輸入不合格は、日台間の活発な貿易における「食の安全基準」の再確認を促す出来事であり、今後の品質管理の徹底が望まれます。

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5. 【教育】大学受験「学測」の受験票発送 11.6万人が志望校への一歩

2026年1月実施、デジタル教育の成果問う

大学入試センター(大考中心)は30日、2026年1月に実施される大学進学のための共通試験「学科能力測験(学測)」の受験票を発送したと発表しました。今年度の志願者数は約11万6,000人で、近年進められてきた「探究と実習」を重視する新教育課程に基づく試験となります。特に今回の試験からは、AIやデータ分析の基礎知識を問う設問が一部の科目で導入される予定であり、教育現場でのデジタル改革の成果が試されることになります。

試験会場での不正防止を強化

大考中心は、受験生に対し、試験中のスマートウォッチやスマートフォンの持ち込み厳禁を改めて徹底するよう呼びかけています。中立的な教育関係者は、大学進学が人生の大きな転換点となる台湾において、試験の公平性を維持することは社会の安定に直結すると述べています。受験生たちは、年末年始も返上で追い込みの学習に入っており、各地の自習室や図書館は熱気に包まれています。

まとめ

1月に迫った「学測」は、台湾の若者たちが未来を切り拓くための重要な関門であり、国家の将来を担う人材選抜の場として厳格に実施されます。

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6. 【観光・グルメ】台北101「2026カウントダウン花火」準備完了!ビビアン・スーも桃園で復帰

台北101展望台は当日19時まで、42時間連続運転のMRT

大晦日を明日に控え、台北101ではカウントダウン花火の最終チェックが完了しました。今年のテーマは「SPARK 101」で、180秒間の大型花火ショーが夜空を彩ります。台北メトロ(MRT)は、31日早朝から1月1日深夜まで「42時間連続運転」を実施し、数十万人の観客を輸送する万全の体制を整えています。台北101展望台の営業は、31日当日は安全確保のため19時まで(最終入場18時15分)となりますので、ご注意ください。

桃園にはビビアン・スーが登場、韓国Apinkも参戦

また、台北市外でも豪華なカウントダウンイベントが目白押しです。特に桃園市では、日本でもおなじみのビビアン・スー(徐若瑄)が数年ぶりに台湾のカウントダウンステージに復帰。韓国の人気グループ「Apink」の参加も決まっており、台北にも引けを取らない盛り上がりを見せそうです。日本人観光客に人気の士林夜市などは、当日は大変な混雑が予想されますが、熱気あふれる台湾流の「年越し」を肌で感じる絶好の機会です。

まとめ

台北101の花火から豪華アーティストの共演まで。2026年の幕開けを祝う台湾のカウントダウンは、訪れるすべての人に忘れられないエネルギーを届けてくれます。

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