2026年1月14日の台湾国内ニュース |
本日は、株価指数が節目の「3万1000ポイント」を突破し、米台間の関税協議でも大きな進展が見られるなど、経済面での明るい話題が目立っています。全7本の構成で詳しくお伝えします。
1. 【政治】米台関税協議が実質成立へ 頼政権、対米輸出の「新たな盾」を獲得
歴史的な関税撤廃・軽減措置で合意
頼清徳総統は14日、米トランプ政権との間で進められていた「21世紀の米台貿易イニシアチブ」に基づく関税協議が実質的な合意に達したことを高く評価しました。
この協議では、特定のハイテク製品や農産物に対する関税の段階的な撤廃、および通関手続きの簡素化が盛り込まれています。頼総統は「これは台湾の経済安全保障にとって歴史的なマイルストーンであり、対米輸出のさらなる加速を約束するものだ」と演説し、政権の外交的成果を強調しました。
立法院での迅速な批准を要請
中立的な外交専門家は、今回の合意が米台間の公式な「自由貿易協定(FTA)」に準ずる経済的効果を持つと分析しています。一方で、野党側からは「特定産業への恩恵が偏っている」との指摘も出ており、今後の立法院(国会)での批准プロセスにおける議論が注目されます。
政府は、この合意によって台湾企業の対米投資コストが年間数億ドル単位で削減されると試算しており、旧正月前に国内産業界へ対する力強い新春の贈り物となりました。
まとめ
米台関税協議の成立は、国際社会における台湾の通商的地位を向上させ、米中対立の中で台湾企業がより安定した対米アクセスを確保するための強力な武器となります。
出典・参考サイト
風傳媒(Storm.mg)「米台関税協議が成立、TSMC株価押し上げの要因に」
行政院 経貿談判弁公室 プレスリリース(2026/01/14)
参考:風傳媒日本語版
2. 【経済】台湾株価指数、史上初めて「3万1000ポイント」を突破
米台貿易進展とTSMCへの期待が株価を押し上げ
14日の台湾株式市場(加権指数)は、前日の米株式市場の堅調さと、上述の米台関税協議の進展、さらに後述するTSMCの積極投資計画を好感し、史上初めて3万1,000ポイントの大台を突破しました。
特に夜間取引から先物指数が400ポイント急騰する異例の展開となり、時価総額最大のTSMC株が市場全体の時価総額を一段と押し上げました。
投資家の間では「AI特需はまだ始まったばかり」との楽観論が広がっています。
最低賃金引き上げが本日より正式適用、内需への波及は
中立的な経済アナリストは、株価の活況が資産効果として個人消費を刺激する一方、本日1月14日から(1月1日より遡及適用分を含む)正式に月額最低賃金が約3.18%引き上げられたこと(2万9,500元へ)が、企業のコスト増を招く側面も指摘しています。政府は、輸出主導の利益を労働者へ還元し、内需を安定させることで、2.5%前後と予測される1月の物価上昇(CPI)の影響を最小限に抑える方針です。
まとめ
3万1,000ポイント突破は、台湾が世界の「資本と技術」の集積地であることを改めて証明しました。経済の果実がいかに一般市民の生活へ波及するかが、2026年の課題となります。
出典・参考サイト
風傳媒(Storm.mg)「加権指数、夜間取引で3万1突破の快挙」
ジェトロ(JETRO)「台湾、2026年1月から最低賃金引き上げ」
参考:ジェトロ ビジネス短信
3. 【社会】「外国人材」受け入れ枠が123万人に拡大、新制度「育成就労」が始動
労働力不足解消へ向けた過去最大の受け入れ見込数
台湾労働部は14日、労働力不足を背景に、現行の「特定技能」制度に加え、新たに新設された「育成就労(教育を兼ねた長期就労)」制度を合わせた外国人材の受け入れ見込数が、計123万1,900人に達するとの試算を示しました。
これにより、製造業や介護現場、建設業など深刻な人手不足に悩む産業界に対し、より定着率の高い外国人労働者を供給できる体制を整えます。
共生社会への課題と法的保護の強化
中立的な社会評論家は、100万人を超える外国人労働者が台湾社会に定着することで、多文化共生の推進や、彼らの権利保護(賃金不払い防止や居住環境の改善)がこれまで以上に重要になると指摘しています。政府は、本日施行された最低賃金の引き上げを外国人労働者にも等しく適用することを改めて強調し、台湾が「選ばれる移住先」となるための法整備を加速させる方針です。
まとめ
123万人という数字は、台湾の産業構造がもはや外国人材なしには成り立たない段階にあることを示しています。経済の活力を維持するための、国家的な挑戦が始まっています。
出典・参考サイト
風傳媒(Storm.mg)「外国人材受け入れ、特定技能と育成就労で123万人超へ」
労働部 労働力発展署 公表資料(2026/01/14)
参考:風傳媒日本語版
4. 【日本関連】前駐日代表・謝長廷氏「日台は運命共同体」 会長就任で絆を深化
「旭日大綬章」受章の謝氏、新たな日台関係を提唱
1月6日に台湾日本関係協会の会長に就任した謝長廷・前駐日代表は、本日までに改めて「日台は単なる友好関係を超え、繁栄も衰退も共にする『運命共同体』としてのパートナーシップを築くべきだ」との考えを表明しました。
謝氏は代表時代に、天皇陛下から最高位の「旭日大綬章」を授与されるなど、日本との厚い信頼関係を築いた第一人者です。同氏の会長就任により、日台間の公式・非公式のパイプがさらに強固になると期待されています。
高市首相の「台湾有事」認識を高く評価
台湾新聞(Taiwannews)の分析によれば、謝氏は日本の高市早苗首相が「台湾有事は日本有事(存立危機事態)」との認識を国会で明確に示していることを、日台外交史の転換点として高く評価しています。
今後、謝氏は台湾側での対日窓口として、日本側の李逸洋・現駐日代表と連携し、安全保障や防災、文化交流のさらなる制度化を目指します。特に災害時の相互支援に関するデジタルアーカイブの共有などが具体案として浮上しています。
まとめ
謝長廷氏という重量級政治家が対日窓口のトップに就いたことは、台湾がいかに日本との関係を最重要視しているかの証左であり、2026年は日台の「運命」がより重なり合う一年となります。
出典・参考サイト
台湾新聞「日台『運命共同体』の構築へ、謝長廷氏の抱負」
台北駐日経済文化代表処 2026年新年会 報告
参考:台湾新聞
5. 【教育】大学入試「学測」終了、次世代を担う志願先は「半導体・宇宙」にシフト
思考力重視の設問が受験生を圧倒
14日に全日程を終了した大学入試「学測」では、AI時代の到来を背景に、「デジタル情報のフェイク判別」や「AI生成文の論理的修正」といった高度な思考力を問う記述問題が話題となりました。
受験生からは「暗記では通用しない難問だった」との声も上がりましたが、中立的な教育関係者は、これが2026年の台湾が求める「AIを主体的にコントロールできる人材」の選抜に寄与すると評価しています。
理系志向が過去最高レベルに
今回の自己採点後の志望動向調査(速報)では、TSMCの積極投資や国家宇宙センター(TASA)の活動活発化を受け、半導体工学、AIデータサイエンス、航空宇宙工学に関連する学部の志望者が過去最高を記録する見込みです。
頼政権の「AI人材教育」政策が実を結びつつある一方で、文系学部への志願者減が続いており、大学教育における学際的な学び(リベラルアーツとITの融合)をいかに構築するかが、教育界の喫緊の課題となっています。
まとめ
学測の終了は、次世代の台湾を支える若者たちが、AIの波を「乗りこなす」ための新たなスタートラインに立ったことを意味しています。
出典・参考サイト
中央廣播電臺(Rti)「学測終了、受験生たちの次なる挑戦」
教育部 2026年度大学入試動向分析報告
参考:Rti 台湾国際放送
6. 【観光・グルメ】2026トレンドグルメは「胡椒餅」の進化系と「中華アフヌン」
屋台の味が「映え」と融合、若者の心を掴む
2026年の台湾観光で外せないトレンドとして、日本の「食べログマガジン」なども注目しているのが、伝統的な「胡椒餅(フージャオビン)」です。最近の台北では、チーズ入りやトリュフ風味といった「進化系胡椒餅」をスタイリッシュな店舗で提供するスタイルが急増しており、冬の冷たい空気の中で熱々のパイ生地を楽しむ姿がSNSで溢れています。
優雅に楽しむ「中華アフタヌーンティー(アフヌン)」
また、日本人女性観光客に大人気となっているのが、点心や中華菓子をティー塔に盛り付けた「中華アフタヌーンティー」です。高級茶葉を使用した東方美人茶などと共に、少しずつ多種類の美を堪能できるこのスタイルは、台北の高級ホテルだけでなく、リノベーションされた古民家茶館でも提供されています。冬の旅に相応しい、贅沢で滋味深い休息を提供してくれます。
まとめ
伝統的な「胡椒餅」から洗練された「中華アフヌン」まで。2026年の台湾グルメは、親しみやすさと高級感が絶妙にミックスされた新しい体験を提供しています。
出典・参考サイト
食べログマガジン「2026年のトレンドグルメを大予想!」
台北ナビ(Taipei Navi)「2026年台湾グルメ10選」
参考:食べログマガジン
7. 【企業動向】TSMC、世界5カ所での「新工場建設」を検討か 米台協議成立が追い風
3ナノ・2ナノプロセスの受託価格、3〜5%引き上げへ
台湾で最も注目されているニュースの一つが、TSMC(台積電)の強気な拡大戦略です。14日までに、TSMCが世界各地で最大5つの新工場建設を検討しているとの情報が駆け巡りました。これは上述の米台関税協議の成立により、海外生産拠点と台湾本国とのサプライチェーン・コストが低下することを背景にしています。また、2026年1月より5ナノメートル以降の先進プロセスの受託生産価格を平均3〜5%引き上げると通知した模様で、業績のさらなる拡大が期待されています。
日本市場への影響としては、熊本第2工場の設備導入の加速が期待されます。TSMCは「台湾を研究開発の中心、海外を量産の翼」とする戦略を鮮明にしており、本日の株価急騰は、同社が世界のAIチップ供給を完全にコントロールしていることへの市場の信頼を示しています。
まとめ
TSMCの値上げと積極投資のニュースは、世界のハイテク産業における「価格決定権」を台湾が握っていることを改めて浮き彫りにしました。2026年、その勢いはさらに加速しそうです。
出典・参考サイト
風傳媒(Storm.mg)「TSMC、5つの新工場建設を発表か」
