台湾有事ニュース(2026年2月7日)

本日、台湾で*トランプ氏による「14億ドル超の国防予算署名」と、それに対抗するかのような野党による「国防特別予算10度目の封鎖」という、外部からの強力な支援と内政の機能不全が極端に交錯する歴史的な局面を迎えています。

 

 

記事1:トランプ大統領、台湾防衛へ14億ドル超を承認。米中首脳会談直後の「決断」

 抑止力の雷鳴:トランプ大統領、14.5億ドルの対台軍事支援に署名。習近平氏の「武器売却停止」要求を実力で拒絶

1.米中電話会談の「回答」としての署名

トランプ米大統領は米東部時間2月6日、総額約14.5億米ドル(約460億台湾ドル)を台湾の安全保障支援に充てることを盛り込んだ「2026年度統合歳出法案」に署名しました。

習近平国家主席が電話会談で「武器売却の慎重な対応」を求めた数時間後のこの署名は、米国が中国の「レッドライン」を恐れず、台湾の自衛能力強化を実務レベルで加速させるという強烈な回答となりました。

2.「台湾安全保障イニシアチブ」の始動

この予算のうち10億ドルは「台湾安全保障イニシアチブ(TSCI)」に充てられ、2027年9月末まで利用可能です。

特筆すべきは、地図上での台湾の「正しい描写(中国の一部としないこと)」を政府機関に義務付ける条項も含まれており、軍事的な実弾(予算)と外交的な大義(主権)の両面で、台湾を孤立させない米国の強い意志が証明されました。

外交部は「米国の超党派による岩のような支持に深く感謝する」と異例の速さで声明を発表しました。

まとめ: トランプ氏の署名は、米中対立の中でも台湾が「交渉の材料(チップ)」ではなく「戦略的パートナー」であることを確定させました。14億ドルを超える支援は、台湾が掲げる非対称戦力の構築を物理的に加速させ、中国の侵攻コストを劇的に引き上げる最強の抑止力となります。

出典: フォーカス台湾(中央通訊社)、台湾ニュース(Taiwan News) 参考サイトのアドレス: https://focustaiwan.tw/politics/202602060012


 

記事2:野党連合、国防特別予算を「10度目」の否決。対米兵器購入に失効の危機

 内政の自壊:野党連合、国防特別予算を「10度目」の封殺。米国製兵器の契約期限切れと「コスト増」の致命的リスク

1.「米国は出す、台湾は止める」という矛盾

台湾国防部は2月7日、立法院(国会)で野党連合(国民党・民衆党)が頼政権の国防特別予算案を10度目の封鎖(委員会付託拒否)としたことに対し、深刻な懸念を表明しました。

この予算の停滞により、米国側から提示されている3つの主要武器売却案件の契約期限(ドラフト・プライシングの署名期限)が迫っており、このままでは契約が失効するか、再交渉による大幅なコスト増を招く「存立の危機」に直面しています。

2.「国家の信頼」を揺るがす政治的ボイコット

国防部は「米国の支援が史上最高レベルに達している今、我々自身が予算を止めることは、国際的な信頼を自ら破壊し、中国に『内部崩壊』の隙を与える行為だ」と非難しました。

野党側は「予算の透明性」を主張していますが、軍事専門家は、重要ミサイルや弾薬の調達が遅れることで、2026年から2027年にかけての「脆弱な窓」が致命的に広がると警鐘を鳴らしています。

内政の混乱が、外部からの軍事威圧以上に台湾を疲弊させる最悪のシナリオが進行しています。

まとめ: 国防予算の10度目の否決は、外部の追い風を内政が打ち消すという皮肉な現実を露呈させました。米国との兵器契約が失効すれば、台湾の自衛能力だけでなく、日米台の「統合抑止」全体の信頼性が崩壊しかねません。頼政権は国民に現状を訴え、野党に「国家の存立」を最優先にするよう求めています。

出典: 台湾ニュース(Taiwan News)、中央通訊社(CNA) 参考サイトのアドレス: https://www.taiwannews.com.tw/en/news/6298267


 

記事3:海巡署、監視対象の中国「不審船」を1,900隻に拡大。海上民兵を厳戒

海上の擬態:海巡署、監視対象の中国船舶を1,900隻に急拡大。漁船を装った「海上民兵」の封鎖工作を遮断

1.漁船の「武器化」を可視化する

台湾の海洋委員会海巡署(コーストガード)は2月7日までに、監視対象としている中国の不審船舶リストを従来の300隻から、約6.3倍の1,900隻に大幅拡大したと発表しました。

昨年末から年始にかけて、中国の多数の漁船や商船が軍の演習に組織的に参加していたことが判明。これらを、有事の際に港湾封鎖や情報収集を行う「海上民兵」の予備軍としてマークし、24時間体制で行動パターンの解析を開始しました。

2.「数の暴力」に対するデジタルの盾

海巡署は、これら1,900隻の船舶が台湾周辺の海底ケーブル敷設海域や重要航路で不自然な停泊(loitering)を行う動きをAIで検知。不審な動きがあれば即座に巡視船を派遣し、法的措置を講じる体制を整えました。

軍事専門家は「中国は軍艦を使わずに台湾を絞め殺すグレーゾーン戦術を強化している」と指摘。海巡署によるこの「情報の可視化」は、中国の低コストな侵略シナリオを無効化するための、実務的かつ強力な防衛線となります。(約300文字)

まとめ: 1,900隻への監視拡大は、中国の「非伝統的な脅威」に対する台湾の断固たる意志の表れです。漁船を装った工作員や、物流を麻痺させる「海上の罠」を未然に防ぐことは、有事の際の国家生存率を左右します。海巡署はデジタルの目と巡視船を駆使し、主権の境界線を守り抜く構えです。

出典: 台北時報(Taipei Times)、ISW (Institute for the Study of War) 参考サイトのアドレス: https://understandingwar.org/research/china-taiwan/china-taiwan-update-february-6-2026


 

記事4:国防部、米国製対戦車ミサイル「M41A7 ITAS」の訓練風景を公開

 鉄壁の海岸線:国防部、最新鋭対戦車ミサイル「M41A7 ITAS」の装填訓練を公開。中国の上陸部隊を「精密殲滅」へ

1.「上陸=全滅」を実現する非対称戦力

台湾国防部は2月7日、米国から導入した最新の対戦車ミサイル発射システム「M41A7 ITAS(改良型目標捕捉システム)」の訓練風景をメディアに公開しました。

このシステムは、長距離から敵の装甲車両や揚陸艦を高精度で捕捉・撃破する能力を持ち、中国軍が台湾の海岸線に足を踏み入れた瞬間に致命的な打撃を与える「ハリネズミ戦略」の中核を担います。

2.「実弾」で応える訓練の熱量

公開された写真では、兵士たちが手際よくミサイルを装填し、発射シミュレーションを行う様子が収められています。

国防部は「装備の刷新は、将兵の士気を高めるだけでなく、侵略者に対する具体的かつ物理的な抑止力となる」と強調。予算の停滞という逆風の中でも、現場の兵士たちは「今日届いた武器」で「明日を救う」ための訓練を1秒も休まず続けています。この現場の即応能力こそが、政治の混迷を裏側で支える台湾の最後の砦です。

まとめ: 最新鋭ミサイルの訓練公開は、台湾軍が着実に「非対称戦力」を血肉化させていることを証明しています。上陸側が払うべきコストを最大化させるこのシステムは、中国軍の計算を狂わせ、武力侵攻という選択肢を「最悪のギャンブル」に変える力を持っています。

出典: 台湾ニュース(CNA photo 引用)、青年日報 参考サイトのアドレス: https://www.taiwannews.com.tw/en/news/6298267


 

記事5:台北市、エヌビディアと3億元の「ロイヤリティ契約」を締結

AI経済の要塞化:台北市、エヌビディアと122億元のロイヤリティ契約を締結。AI拠点の確立で「経済的抑止力」を盤石に

1.地方政府レベルでの「供給網の繋ぎ止め」

台北市政府は2月6日夜、米エヌビディア(Nvidia)との間で、総額約122億台湾ドル(約3億米ドル)に及ぶロイヤリティ契約を正式に締結したと発表しました。

ジェンスン・フアンCEOが示唆していた「台湾拠点拡大」の一環であり、台北市内に世界トップレベルのAI計算センターや研究拠点を確立するための重要なステップとなります。

これは単なる経済取引ではなく、台北という都市を「世界のAIの脳」として物理的に不動のものにする戦略的投資です。

2.地政学的リスクを「投資」で相殺

蔣万安台北市長は「エヌビディアのような世界トップ企業が台北に深く根を下ろすことは、都市の安全保障にとって最強の盾となる」と述べました。

AIの核心技術と拠点が台北に集中し続けることは、有事の際、国際社会(特に米国)が台湾の安全を守らざるを得ない構造をより強固なものにします。

軍事的な緊張の中でも、巨額の資金と最先端技術が台湾に流入し続けるこの「逆説的な繁栄」こそが、中国による経済的な封じ込めを無力化し続けています。

まとめ: 台北市とエヌビディアの巨額契約は、台湾の経済的な「不可欠性」を新たな次元へと引き上げました。技術と経済の力で有事を防ぐ「Pax Silica(シリカの平和)」の実践であり、2026年も台湾が「未来を創る不沈の拠点」であることを世界に誇示しています。

出典: フォーカス台湾(中央通訊社)、経済日報 参考サイトのアドレス: https://focustaiwan.tw/society/202602060012


 

記事6:海軍、2034年までに「玉山級揚陸艦」など主力艦艇の増強計画を発表

海洋の不沈:海軍、2034年までの「新世代艦艇」整備計画を公表。潜水艦救難艦や防空軽フリゲートで「封鎖」に対抗

1.2040年を見据えた「強靭な海軍」の青写真

台湾海軍は2月6日までに、2026年度予算案に基づき、2034年から2040年にかけた中長期的な艦艇増強計画の詳細を明らかにしました。

これには、玉山級揚陸艦(LPD)の追加建造、2027年からの潜水艦救難艦の配備、さらに2040年までに防空および対潜能力に特化した「軽フリゲート艦」を計10隻導入することが含まれます。これは、中国による海上封鎖や、潜水艦による「静かなる包囲」に対抗するための長期的かつ戦略的な布石です。

2.「国産ミサイル」による防空網の構築

導入される軽フリゲート艦には、台湾製の「海剣2型(Sky Sword II)」艦対空ミサイルを射出できる32セルの垂直発射システム(VLS)が搭載される予定です。

海軍は「自国の技術で自国の海を守る」という国防自主の原則を貫き、中国軍の数的優位を「質の高い防空網と機動力」で補う非対称戦力の構築を加速させています。

軍事専門家は、予算の早期成立こそがこの野心的な計画を現実のものにするための唯一の条件であると指摘しています。

まとめ: 海軍の新世代艦艇計画は、台湾が「一時的な防衛」ではなく「永続的な主権維持」を追求している決意の表れです。2040年までの長期計画を提示することは、中国に対し「台湾の防衛意志は世代を越えて続く」という強力なメッセージとなり、地域の安定を支える柱となります。

出典: ISW (Institute for the Study of War)、青年日報 参考サイトのアドレス: https://understandingwar.org/research/china-taiwan/china-taiwan-update-february-6-2026

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