2026年1月16日の台湾国内ニュースをお届けします。
本日は、昨日のTSMC決算の余韻が市場を揺らし続けているほか、台湾を襲う強力な寒波、そして日本との間で進む半導体人材に関する新たな協力体制など、現地で最も読まれている話題を全7本の構成で詳細に解説いたします。
1. 【政治】頼総統、TSMC好決算を「国家の誇り」と称賛 2026年の経済戦略に自信 |
世界のAIインフラとしての地位を再確認
頼清徳総統は16日、昨日のTSMC(台積電)による過去最高益の決算発表を受け、「台湾の技術力が世界のデジタル変革の心臓部であることを改めて証明した」と称賛の意を表明しました。
頼総統は、この経済的成果を単なる一企業の成功とせず、国家全体のデジタルインフラ強化や、教育、社会保障への投資に繋げる「AI成長共有計画」を加速させる方針を示しました。
安定した電力供給と経済安保への誓い
中立的な政治専門家は、頼総統がこのタイミングで発言した背景に、半導体産業を支える「安定した電力供給」や「水資源管理」に対する国民の不安を払拭し、今後の巨額投資を円滑に進める狙いがあると分析しています。
頼総統は「政府は全力で先端産業のバックアップを行う」と述べ、2026年も経済安全保障を国政の最優先事項に据える決意を新たにしました。
まとめ
TSMCの成功は、頼政権にとって強力な外交・経済のカードです。この勢いをいかに「全産業の底上げ」と「国民生活の向上」に結びつけるかが、2026年の正念場となります。
出典・参考サイト
中華民国総統府 ニュースリリース(2026/01/16)
中央通訊社(CNA)「頼総統、TSMCの成果を台湾のレジリエンスと定義」
参考:中華民国総統府公式サイト
2. 【経済】台湾・通年の輸出「100兆円」突破で内需に波及 企業に賃上げの動き |
絶好調の輸出益を労働者に還元
2025年通年の輸出総額が歴史上初めて100兆円を超えたことを受け、台湾国内では大手企業を中心に「2026年ベースアップ」の発表が相次いでいます。
経済部の調査によれば、特にハイテク分野や金融業界では3〜5%の昇給を検討している企業が前年より2割増加しました。これは、深刻な人手不足への対策であると同時に、政府が求める「富の分配」に応える動きでもあります。
物価上昇(インフレ)との追いかけっこ
中立的な経済アナリストは、賃上げが個人消費を刺激する好循環を期待する一方で、2.5%前後で推移する物価上昇がその効果を相殺しかねないと警鐘を鳴らしています。特に外食費や居住コストの上昇が続いており、賃上げの恩恵を受けにくい伝統産業や中小企業の労働者との「所得格差」の拡大を懸念する声も上がっています。
政府は、低所得者層向けの税制優遇措置を拡充することで、経済成長の恩恵を社会全体に行き渡らせる方針です。
まとめ
「100兆円輸出」の果実が一般市民の家計に届き始めています。2026年は、ハイテク主導の成長を「内需の持続的な活力」へと変換できるかが最大の焦点です。
出典・参考サイト
工商時報(Commercial Times)「輸出100兆円超え、2026年は賃上げラッシュの予感」
経済部 統計処 2025年通年貿易分析報告
参考:工商時報公式サイト
3. 【社会】最強寒波が台湾直撃、台北で気温6度を記録 暖房需要が急増 |
亜熱帯の島に厳しい冷え込み
16日、大陸からの強力な寒気団の影響で、台湾全土の気温が急降下しました。
台北市内では今朝、今冬最低の6度を記録。防寒設備が十分でない家庭も多いため、各地の消防局は一酸化炭素中毒やヒートショックに対する厳戒態勢を敷いています。また、山間部では氷点下に達し、道路の凍結による交通規制が敷かれるなど、市民生活に大きな影響が出ています。
農業・養殖業への打撃に警戒
中立的な社会評論家は、この寒波が旧正月前の生鮮食品価格に与える影響を危惧しています。特に中南部の養殖魚や冬の野菜への被害が懸念されており、農業部(農水省)は農家に対し、迅速な被害防止策の実施を呼びかけています。また、電力供給を担う台電(台湾電力)は、暖房器具の使用による突発的な負荷増大に対応するため、バックアップ電源の稼働準備を整えています。
まとめ
台湾にとって「10度以下の寒波」は非常事態に近い衝撃です。旧正月を前に、国民の安全確保と供給網の維持が喫緊の課題となっています。
出典・参考サイト
中央気象署(CWA) 寒波特別警報(2026/01/16)
自由時報(Liberty Times)「台北で6度、最強寒波に震える台湾」
参考:中央気象署公式サイト
4. 【日本関連】日台が「半導体人材育成」の覚書締結 九州と台湾の大学が連携 |
熊本進出を機に「知の循環」を加速
台湾の教育部(教育省)と日本の文部科学省の関係機関は16日、半導体分野における高度人材の育成を目的とした協力覚書(MOU)を締結しました。
これにより、TSMCが進出する熊本県を中心とした九州の大学と、国立台湾大学などのトップクラスの理系大学が、共同学位制度や長期インターンシップの枠組みを創設します。
「シリコンアイランド」の再興へ
中立的な教育関係者は、この提携が日台双方の技術力の維持だけでなく、国境を越えたエンジニアの人的ネットワークを構築する上で極めて重要であると評価しています。
具体的には、台湾の学生が日本の精密装置技術を学び、日本の学生が台湾の設計・量産ノウハウを学ぶという、相互補完的なカリキュラムが予定されています。
これは日台関係を「経済」から「教育・次世代」へと深化させる象徴的なプロジェクトとなります。
まとめ
半導体人材の共同育成は、日台が「技術覇権の維持」という共通の目標に向かって歩んでいることを示しています。若者たちの交流が、未来の両国関係を支える礎となるでしょう。
出典・参考サイト
フォーカス台湾(中央社)「日台、半導体人材の育成で協力覚書を締結」
日本台湾交流協会 プレスリリース
5. 【教育】大学入試「学測」採点が本格化、AIリテラシー問題の正答率に注目 |
新教育課程「108課綱」の真価を問う
全日程を終えた大学入試「学測」では、現在12万件を超える答案の採点作業が急ピッチで進められています。今回の試験で最も注目されているのは、社会や国語で出題された「情報の真偽判断」に関する記述式問題の成績です。生成AIが普及する中で、学生がいかに論理的に情報の誤りを指摘できるかが、採点官たちの関心事となっています。
教育現場での「AIとの向き合い方」への指針
中立的な教育評論家は、今回の試験結果が、今後の高校教育における「AI活用指針」の策定に大きな影響を与えると指摘しています。AIを禁止するのではなく、いかに「ツールとして批判的に使いこなすか」を問う設問の難易度が、受験生の間で大きな議論を呼んでいます。2月下旬の成績発表を待たずして、すでに各高校では来年度に向けた「思考力強化プログラム」の検討が始まっています。
まとめ
学測は、台湾の若者たちがAI時代の波をどう捉えているかを映し出す鏡です。結果を通じて、台湾の教育改革が正しい方向に進んでいるかが試されることになります。
出典・参考サイト
大学入学考試中心(CEEC) 採点状況報告(2026/01/16)
自由時報(Liberty Times)「学測採点開始、AI設問が勝負の分かれ目に」
6. 【観光・グルメ】2026年冬の台北で「麻油鶏」がブーム、極寒の夜の「温活」 |
身体を芯から温める、台湾伝統の家庭料理
今週の最強寒波の影響で、台北の街角にはごま油とショウガの香ばしい匂いが漂っています。今、日本人観光客の間でも注目を集めているのが「麻油鶏(マーヨージー)」です。たっぷりの黒ごま油と老姜(ひね生姜)、そして米酒で鶏肉をじっくり煮込んだこのスープは、血行を促進し、身体を一気に温めてくれる台湾の伝統的な冬の「温活」フードです。
台北・雙城街夜市の老舗に行列
中立的な観光コンサルタントは、寒い時期にしか味わえない「食の癒やし」が、リピーター客を惹きつける大きな要因になっていると分析しています。特におすすめは、中山区の雙城街夜市にある老舗店。シンプルながらも滋味深いスープは、一度飲めばそのパワーを実感できます。寒さに震える夜の散策を、熱々の麻油鶏が忘れられない思い出に変えてくれます。
まとめ
「寒さを食で楽しむ」。麻油鶏は、台湾の先人の知恵が詰まった最高の冬のご馳走です。最新のAI観光案内を片手に、自分だけの一杯を探す旅はいかがでしょうか。
出典・参考サイト
台北旅遊網(Taipei Travel)「極寒の台北、身体を温めるグルメ5選」
斜め上トラベル「台北のおすすめ麻油鶏特集」
参考:台北旅遊網公式サイト
7. 【企業動向】TSMC、次世代2ナノ量産の「日本展開」を示唆か 熊本第3工場の期待 |
決算説明会での含みを持たせた発言
台湾で現在最も読まれている記事の一つが、昨日の決算発表後に出されたTSMC(台積電)の将来の海外戦略に関する憶測です。
同社の魏哲家(C.C. Wei)会長は説明会の中で、「顧客のニーズがあれば、最先端プロセスの海外展開も検討に含める」と述べました。これが、日本の半導体業界や投資家の間で「熊本第3工場への2ナノプロセス導入」の可能性を示唆するものとして大きな波紋を呼んでいます。
日本の製造装置メーカーとの「緊密な輪」
日本人が特に注目しているのは、TSMCが日本国内の製造装置メーカーや素材メーカーとの連携を強化している点です。
経済日報の分析によれば、TSMCは台湾本国での研究開発スピードを維持しつつ、日本の「信頼できるサプライチェーン」の中に最先端プロセスの一部を組み込むことで、地政学リスクを分散させる戦略を練っているとされています。
2026年、日台の半導体協力は「量産」から「最先端技術の共同歩調」へと新たなフェーズに突入する可能性があります。
まとめ
TSMCの2ナノ日本展開の噂は、単なる投資話を超え、日台の「技術同盟」が世界のハイテク覇権を左右する段階に来たことを物語っています。今後の正式発表に世界が注視しています。
出典・参考サイト
経済日報(Economic Daily News)「TSMC決算の余波、2ナノ日本展開の可能性を巡る分析」
工商時報(Commercial Times) 半導体担当記者レポート
参考:経済日報公式サイト
