2026年1月15日の台湾国内ニュースをお届けします。本日は、株価3万1000ポイント突破という歴史的な経済ニュースや、政治・安全保障の緊迫した動向など、台湾が世界の注目を浴びている現状を全7本の構成で詳細に解説いたします。


1. 【政治】頼総統、行政・考試両院と意見交換 予算案と年金改革の合意を模索

 憲法に基づいた国政推進を強調

頼清徳総統は15日午前、総統府において行政院および考試院(公務員の選抜・管理を担う機関)の幹部と意見交換を行う「国政茶叙」を開催しました。

頼総統は、立法院(国会)で審議が滞っている2026年度中央政府総予算案や、「財政収支劃分法」の改正案について、憲法の精神に基づいた解決を呼びかけました。特に、公教人員(公務員・教員)の年金改革をめぐる議論については、公務員の権利を守りつつ、国家財政の健全性を維持する「完全な憲政体制」の重要性を説きました。

野党への協力要請と国家の強靭性

会談後の録画談話で頼総統は、「国家の予算は国民の福祉と安全の基盤である」と述べ、与野党が対立を乗り越え、旧正月前に予算案を通過させることへの期待を改めて表明しました。

中立的な政治専門家は、頼総統自らが各院との調整に乗り出すことで、議会の膠着状態を打破し、自身の新年談話で掲げた「強靭な島」の構築に向けたリーダーシップを示そうとしていると分析しています。

15日午後6時半から日本工商会にご参加なされました

15日、午後6時半からリージェントホテル3階の広間で日本工商会主催のにひん人新年会が開催されました。

午後6時半から頼総統閣下がご参列され、台湾経済、世界情勢、半導体、日台の協力体制などのお話を頂きました。

まとめ

総統府での茶叙は、行政の円滑な運営に向けた意思疎通の場となりました。予算案の成立が遅れることによる地方自治体への影響を最小限に抑えられるか、立法院の動向が注目されます。

出典・参考サイト

  • 中華民国総統府 ニュースリリース(2026/01/15)

  • 中央通訊社(CNA)「頼総統、院際茶叙で合憲的国政推進を強調」

  • 参考:中華民国総統府公式サイト


 

2. 【経済】台湾株先物が3万1000ポイントを突破 米台貿易協定の進展が追い風

「トランプ関税」緩和の報道で市場が沸騰

15日の台湾株式市場は、歴史的なマイルストーンに到達しました。

米ニューヨーク・タイムズ紙などの報道により、米トランプ政権(2026年時点)と台湾の間で、台湾製品に対する関税を15%に引き下げる貿易合意が間近であるとの観測が広がりました。これを受け、台湾加権指数の先物(夜間取引)は急騰し、史上初めて3万1,000ポイントの大台を突破。投資家の間では、台湾の輸出産業を直撃すると懸念されていた関税リスクが大幅に軽減されるとの安堵感が広がっています。

米台関係の新段階と市場の反応

中立的な経済アナリストは、今回の株価上昇が「不確実性の解消」によるものだと指摘しています。

貿易協定の正式発表は月内にも行われる見通しで、日本や韓国と同様の優遇待遇を確保できるかが焦点です。一方で、この合意の見返りとして求められる「対米投資」の規模が、台湾国内の産業空洞化を招かないか、慎重に注視する声も上がっています。

まとめ

3万1,000ポイントの突破は、台湾が国際貿易の荒波の中でも「代替不可能な経済的地位」を保持していることの証左であり、2026年の景気拡大に向けた強力な追い風となります。

出典・参考サイト

  • 風傳媒(Storm.mg)「台湾株先物3万1000突破、米台貿易合意報道が背景」

  • NNA ASIA 台湾経済ニュース(2026/01/15)

  • 参考:風傳媒日本語版


 

 3. 【社会】消息不明のF-16V、ブラックボックスの位置を特定 引き揚げ作業へ

捜索開始から5日目の進展

台湾東部・花蓮県沖で夜間飛行訓練中に消息を絶った空軍のF-16V戦闘機について、空軍参謀長の李慶然中将は15日、事故機に搭載されていたブラックボックス(フライトレコーダー)の位置を特定したと発表しました。

事故から丸5日が経過し、捜索範囲の海域では潮流や天候の影響で困難を極めていましたが、水中からの信号をキャッチすることに成功しました。

原因究明と操縦士の安否

現在は引き揚げ作業に向けた準備が進められており、ブラックボックスのデータが解析されれば、墜落に至った原因(機体トラブル、気象条件、あるいは操縦ミスなど)の解明が期待されます。一方で、依然として消息不明のままとなっている操縦士の捜索も並行して行われており、国防部は「最後まで希望を捨てずに全力を尽くす」との姿勢を示しています。

まとめ

ブラックボックスの特定は、事故の全容解明に向けた決定的な一歩です。空軍は今後、再発防止策の徹底と、任務にあたる隊員の安全確保という重い課題に向き合うことになります。

出典・参考サイト

  • フォーカス台湾(中央社)「F16Vブラックボックス位置特定、引き揚げへ」

  • 公視新聞網(PTS)「花蓮沖墜落事故、捜索に大きな進展」

  • 参考:フォーカス台湾公式サイト


 

 4. 【安全保障】防衛特別予算、立法院で「8度目」の審議見送り 緊迫する国防

巨額予算をめぐる与野党の溝

台湾の立法院(国会)手続き委員会は13日、総額1兆2,500億台湾元(約6兆3,000億円)に上る「防衛力強化特別予算」の審議について、8回目となる見送りを決定しました。

野党側は予算の透明性や使い道を厳しくチェックする姿勢を崩しておらず、審議入りすらできない状況が続いています。頼政権は「中国の軍事的脅威は待ってくれない」として迅速な処理を求めていますが、政治的な駆け引きが国防の現場に影響を及ぼしています。

抑止力への影響を危惧する声

中立的な軍事評論家は、特別予算の遅延が新型ミサイルや無人機の調達スケジュールに深刻な遅れをもたらすと警告しています。

国際社会が台湾の自衛の決意を注視する中で、議会の対立による予算の停滞は「誤ったメッセージ」になりかねないとの指摘もあります。政府は旧正月の臨時会において、一部予算の先行執行も含めた妥協案を提示し、突破口を開く構えです。

まとめ

国防予算の停滞は、台湾が直面する最も深刻な内政課題の一つです。国家の安全という超党派の課題に対し、いかに議会の合意を形成できるかが2026年の最優先事項です。

出典・参考サイト

  • NNA ASIA「防衛特別予算が審議見送り、8回目」

  • 中央通訊社(CNA) 政治ニュース(2026/01/15)

  • 参考:NNA ASIA 台湾ニュース


 

 5. 【日本関連】日本産イチゴの残留農薬問題、日台協力による「基準統一」へ前進

食の安全と輸出拡大の両立を目指す

台湾の衛生福利部(食品薬物管理署)は15日、頻繁に不合格事例が報告されている日本産イチゴの残留農薬問題を解決するため、日本側と農薬基準の調整について新たな合意に達したことを明らかにしました。

台湾で禁止されている一部農薬について、日本側の栽培実態に合わせた「許容値」を設定するか、あるいは日本側が台湾基準に合致した代替農薬へ切り替えるための技術支援を相互に行います。

日本産ブランドの信頼回復へ

中立的な流通専門家は、日本産フルーツは台湾で絶大な人気がある一方で、農薬問題が繰り返されることがブランドイメージの低下に繋がっていたと分析しています。

今回の合意に基づき、2026年シーズンからは「台湾向け専用農場」での管理が徹底される見通しです。食の安全という科学的根拠を保ちつつ、日台の「美味しい交流」を継続させるための、実務的な歩み寄りとして評価されています。

まとめ

イチゴ問題の解決は、日台間の農産物貿易における最大の懸案事項でした。基準の明確化により、日本の農家は安心して輸出でき、台湾の消費者は安心して旬の味覚を楽しめるようになります。

出典・参考サイト

  • 台湾経済ニュース(現地邦人メディア)「日本産イチゴの不合格問題、基準調整へ」

  • 衛生福利部 食品薬物管理署 公告

  • 参考:食品薬物管理署公式サイト


 

 6. 【観光・グルメ】2026冬のトレンド「中華アフタヌーンティー」が台北の老舗で話題

伝統とモダンが交差する優雅な休息

1月の冷え込む台北で、日本人観光客に今最も注目されているグルメ体験が「中華アフタヌーンティー(中式下午茶)」です。台北・迪化街などの歴史的建造物をリノベーションした茶館では、最高級の台湾茶とともに、一口サイズの小籠包、カスタード饅、そして伝統的な中華菓子をティー塔に盛り付けたメニューが人気。冬の低い日差しが差し込む古民家で、暖かいお茶を啜る贅沢な時間は「最高のリラックス」としてSNSで話題です。

「温活」を兼ねた癒やしの旅

中立的な観光コンサルタントは、単に食べるだけでなく「体験」としての価値を重視する旅行者が増えていると分析しています。特におすすめは、東方美人茶や木柵鉄観音など、身体を温める効果が高いとされる発酵度の高いお茶とのペアリング。冬の冷たい空気の中での街歩きの合間に、台湾の歴史と「温かいおもてなし」を同時に感じられる、2026年冬の必修コースとなっています。

まとめ

洗練された空間で味わう伝統の味。中華アフタヌーンティーは、台湾の豊かな食文化を多角的に楽しめる、モダンな「冬の楽しみ」の代名詞となりつつあります。

出典・参考サイト

  • 台北旅遊網(Taipei Travel)「2026冬の台北グルメガイド」

  • 斜め上トラベル「台北のおすすめアフタヌーンティー特集」

  • 参考:台北旅遊網公式サイト


 

7. 【企業動向】TSMC、アリゾナ州に「5つの工場追加」で米政府と合意か

15%の関税率引き下げと引き換えの大規模投資

台湾で最も読まれているニュースが、半導体王者TSMC(台積電)の対米投資の劇的な拡大です。

ニューヨーク・タイムズ紙の報道によれば、TSMCは米トランプ政権に対し、アリゾナ州に少なくとも「5つの最先端工場」を新たに追加建設することを確約したとされています。

これは、台湾製品への関税を15%に抑えるための条件の一部であり、TSMCは事実上、米国の半導体自給戦略における「最重要パートナー」として君臨することになります。

日本人が注目する「グローバル戦略の変容」

このニュースは、熊本工場(JASM)をはじめとする世界各国の拠点へのリソース配分にも影響を与える可能性があります。

経済日報の分析によれば、TSMCは台湾本国での2ナノ・1.4ナノ開発を維持しつつ、海外での「大規模量産」を加速させる方針です。市場では、地政学リスクの低減と関税コストの削減が、TSMCの将来的な利益率を押し上げるとの期待から、株価がさらなる高値を伺う展開となっています。

TSMCの世界的な製造・開発拠点の配置図。台湾を研究開発の中心とし、米国、日本、ドイツへと先端プロセスを展開する「ハブ・アンド・スポーク」モデルを示しています。

まとめ

TSMCの対米追加投資は、世界の半導体覇権争いにおける決定的な一打となる可能性があります。台湾本国の「聖域」を守りつつ、いかにグローバルな要請に応えるか、同社の舵取りに世界が注目しています。

出典・参考サイト

  • 風傳媒(Storm.mg)「TSMC米工場追加、アリゾナに合計5棟建設へ」

  • 経済日報(Economic Daily News) 企業分析速報

  • 参考:経済日報公式サイト

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