台湾有事ニュース(2026年1月9日) |
記事1:トランプ米大統領、「私の監視下で台湾侵攻はあり得ない」と断言
米大統領の「抑止の言葉」:トランプ氏、NYTインタビューで習近平氏への「警告」を明かす
1.ホワイトハウスからの強力なメッセージ
トランプ米大統領は1月7日夜(現地時間)、ホワイトハウスで行われたニューヨーク・タイムズ(NYT)紙の単独インタビューに応じ、中国の習近平国家主席による台湾侵攻の可能性を否定しました。
トランプ氏は「私の監視下(On my watch)にある限り、習氏はあえて台湾を攻撃しようとはしないだろう」と明言。この発言は、昨年末の中国軍による大規模演習「正義使命2025」を経て緊張が高まる中、米国の「抑止力」が依然として有効であることを示す強力なシグナルとなりました。
トランプ氏は習氏に対し、軍事行動が中国経済および国際的地位にもたらす壊滅的な打撃について、極めて具体的な警告を伝えたことを示唆しています。
2.台湾外交部の歓迎と冷静な分析
この報道を受け、台湾外交部(外務省)は「米国政府が台湾海峡の平和と安定を重視していることに改めて感謝する」とのコメントを発表しました。
一方で、台湾国内の安全保障専門家は「大統領の発言は強力な抑止力になるが、中国は軍事演習を通じて『封鎖能力』を着実に高めている」と分析。米国の政治的言動を歓迎しつつも、台湾自身が「不沈の要塞」としての自衛能力を強化し続ける必要性を説いています。
トランプ氏の「取引」と「力による平和」の戦略が、2026年の台湾海峡の均衡にどのような影響を与えるか、市場と防衛関係者の双方が注視しています。
まとめ: トランプ米大統領はNYTのインタビューで、自身の在任中の中国による台湾侵攻を「不可能だ」と断言し、習氏への強い警告を明かしました。これは有事リスクに対する強力な政治的抑止力となりますが、台湾はこれに安住せず、米国の支持を背景に自国の防衛強靭化をさらに加速させる構えです。
出典: 風傳媒(Storm Media) 参考サイトのアドレス: https://japan.storm.mg/articles/1093804
記事2:国防部、中国軍機23機・艦船6隻の接近を監視—北部に「気球」も出現
空海域の厳戒:国防部、過去24時間で中国軍機23機を確認—台湾北部上空を横切る気球も探知
1.演習終了後も続く「常態的威圧」
台湾国防部は1月9日、同日午前6時までの24時間に、台湾周辺で中国の軍用機延べ23機、軍艦6隻、公船1隻を確認したと発表しました。
昨年末の大規模演習が終了したものの、中国側は依然として中間線越えを含む軍事活動を継続しており、台湾軍の警戒態勢を疲弊させる「グレーゾーン戦術」を常態化させています。国防部は、これらの動きをすべて完全に把握し、哨戒機、艦艇、および地上配備のミサイルシステムを動員して厳密に対処していることを強調しました。
2.北部の空を横切る「不審な気球」の意図
今回の探知において注目されるのは、1月8日午後に台湾北部の空域を西から東へ横切った中国の気球1機です。この気球は午後0時30分に太平洋上空へ姿を消しましたが、国防部はこれが単なる気象観測用ではなく、台湾北部の防空能力や電磁情報を収集するための偵察用である可能性を排除せず、分析を進めています。
軍事専門家は「有人機による威圧と、気球やドローンによる静かな偵察を組み合わせた複合的な圧力が強まっている」と指摘。国防部は2026年、こうした「空のグレーゾーン」に対する法整備と迎撃体制の強化を優先課題としています。
まとめ: 国防部は中国軍機23機および不審な気球の侵入を確認し、高度な監視体制を維持しています。大規模演習終了後も続く「静かなる威圧」は、台湾の防衛資源を浪費させる狙いがあり、国防部は情報の透明性と効率的な即応能力を武器に、2026年も主権の境界線を守り抜く決意です。
出典: 中央通訊社(CNA) 参考サイトのアドレス: https://japan.focustaiwan.tw/cross-strait/202601090001
記事3:外交部、欧州議会およびイタリア議員団を相次いで接見—価値観同盟の深化
民主主義の防波堤:外交部、欧州議会とイタリア国会議員団を歓迎—「金門視察」で対中の最前線を共有
1.欧州議会11名による「最前線・金門」の視察
台湾外交部は1月9日、ミヒャエル・ガーラー議員ら欧州議会の議員11名が台湾を訪問中であることを明らかにしました。
一行は滞在中、頼清徳総統を表敬訪問するほか、中国と目と鼻の先にある離島・金門島を訪れ、台湾を取り巻く軍事的な緊張の実態を直接視察しました。外交部は「欧州の友人が有事の最前線を訪れることは、台湾の安全が世界の安全保障と密接に繋がっていることを再確認する象徴的な行動だ」と評価。座談会では、偽情報対策やサイバー攻撃、さらにEUとの経済・貿易協力の強化について深い議論が行われました。
2.イタリア国会議員団による「対台支持」の表明
また、外交部は8日にイタリア国会の「友台協会」に所属する超党派議員団の来台を歓迎しました。
林佳龍外交部長は、イタリアがインド太平洋地域への関与を強めていることを歓迎し、民主主義と自由という価値を共有するパートナーとしての重要性を説きました。相次ぐ海外要人の訪台は、中国が狙う「台湾の孤立化」を完全に否定するものであり、台湾にとっての「外交的な抑止力」を構築しています。
外交部は、2026年もこうした議員外交を軸に、多層的な「価値同盟」を築き、中国の一方的な現状変更を許さない国際的な包囲網を維持する方針です。
まとめ: 外交部は欧州議会およびイタリア議員団の訪台を歓迎し、特に金門島視察を通じて有事リスクの共有を図りました。これらの外交活動は、中国の「内海化」を拒否し、台湾を国際社会の不可欠な一員として位置づける強力なソフトパワーとなっています。民主主義諸国との連帯が、2026年の台湾の生存を担保しています。
出典: 中央通訊社(CNA)、Taiwan Today 参考サイトのアドレス: https://www.cna.com.tw/news/aipl/202601090104.aspx
記事4:経済部、TSMCアリゾナ工場の用地取得を承認—サプライチェーンの多層化
経済の要塞:TSMC、米AZ工場の用地約365万平方メートルを取得—「不沈の供給網」構築へ前進
1.米台ハイテク協力の具体的進展
台湾経済部は1月9日、半導体受託生産(ファウンドリ)最大手のTSMC(台湾積体電路製造)が、米国アリゾナ州政府からアリゾナ工場(Fab21)近郊の用地約365万平方メートルを約1億ドルで取得することを承認しました。
これは、TSMCが進める海外生産拠点の拡大計画における重要な一歩であり、有事の際に台湾国内の生産能力が万が一阻害された場合でも、グローバルな半導体供給を維持するための「経済的安全保障」の要となります。
経済部は「TSMCの海外展開は、台湾の技術的優位性を維持しつつ、世界経済への不可欠性を高める戦略の一環である」と位置づけています。
2.「シリコンシールド」の世界的拡張
TSMCは、アリゾナで2027年以降に「3ナノ」プロセス等の先端量産を開始する計画を加速させています。
一方で、経済部は「最先端のR&D(研究開発)と量産は常に台湾が拠点である」とする「N-2」ルール(国内技術を2世代先行させる)を維持し、技術流出を防ぎつつ、日米欧のパートナーからの信頼を勝ち取っています。
軍事演習が続く中でも、こうした巨額の投資が計画通り進んでいることは、台湾経済の強靭性と、地政学的リスクを「付加価値」に変える台湾の強かさを証明しています。富強な経済こそが、権威主義の統合を拒む最強の盾として機能しています。
まとめ: TSMCによるアリゾナ工場の広大な用地取得は、経済安全保障の観点から台湾の「供給網のレジリエンス」を劇的に高めるものです。軍事的な威圧を跳ね除け、世界に不可欠なパートナーとしての価値を最大化させる戦略が実を結んでいます。台湾は2026年も、技術と経済の力で有事を防ぐ「非軍事的抑止」を追求し続けます。
出典: 経済日報 参考サイトのアドレス: https://money.udn.com/money/story/5612/7666000
記事5:国防大学学者が分析、「中国による2027年勝利能力獲得」への対抗策
2027年への視座:米国防総省「中国が2027年末までに勝利能力獲得」との報告に台湾学者が警鐘
1.米軍事報告書の分析と台湾への示唆
1月9日、台湾国内メディアは、米国国防総省が「中国人民解放軍は2027年末までに台湾での戦争に勝利できる能力を獲得しようとしている」との最新の懸念を示したことを大きく報じました。
台湾国防大学の安全保障専門家は、この「2027年目標」について、中国が単に軍拡を進めるだけでなく、サイバー戦、認知戦、および「経済封鎖」を組み合わせたハイブリッド戦力を統合運用する能力の完成を指していると分析。昨年末の演習「正義使命2025」は、その最終段階に向けた大規模な実力検証であったと警鐘を鳴らしました。
2.「統合抑止」に向けた台湾の回答
この学者は、中国の「2027年勝利シナリオ」を挫くためには、台湾単独の国防努力だけでなく、日米台の「統合抑止(Integrated Deterrence)」をいかに実効性のあるものにするかが鍵となると提言。
具体的には、米国のトランプ大統領による「政治的抑止」、日本の「経済安全保障協力」、そして台湾自身の「全社会防衛強靭化」を完全に連動させる必要があると説きました。
国防部は、2027年という時間軸を意識し、無人機やミサイルの量産、予備役の質的向上、および重要インフラの要塞化をさらに加速させる方針です。有事の窓が閉じられようとする中、台湾は「時間との戦い」に入っています。
まとめ: 米国の「2027年問題」への指摘に対し、台湾の専門家は日米台の「統合抑止」の重要性を改めて訴えました。中国の軍事的能力向上に合わせ、台湾は2026年を「防衛強靭化の核心」とし、非対称戦力の構築を急いでいます。外部の分析を冷徹に受け止め、具体的行動で侵略のコストを最大化させる戦略を強化しています。
出典: 自由時報(Liberty Times) 参考サイトのアドレス: https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/4534000
記事6:内政部、「海底ケーブル損壊」事案で中国人船長を強制退去
境界の管理:内政部、海底ケーブル損壊に関与の中国人船長を強制退去—インフラ破壊工作を厳戒
1.重要インフラを標的にした不審な事案への厳罰
台湾内政部(総務省に相当)は1月9日、昨年、台湾周辺の海底通信ケーブルを損壊させた疑いがある中国船の船長に対し、必要な法的処置を完了し、強制退去処分を執行したと発表しました。
海底ケーブルは台湾の生命線であり、有事における情報の遮断を狙った破壊工作の標的となりやすいインフラです。内政部は、今回の事案を単なる事故としてではなく、中国による「グレーゾーンのインフラ攪乱」の一環として厳しく対処しました。船長の強制退去は、台湾の管轄権と法執行能力を明確に示す法的メッセージとなります。
2.「不沈の通信網」構築への執念
内政部は、今回の事案を受け、海巡署による主要ケーブル敷設海域のパトロールを大幅に強化。また、昨年末の地震や演習でその有効性が確認された低軌道衛星通信網のバックアップ体制を、2026年中に全島でさらに拡充させる方針です。
内政部長は「敵は目に見えないところで私たちの喉元を狙っている」と述べ、物理的なインフラ防衛とデジタルの冗長性確保を同時に進める「全社会防衛」の重要性を説きました。重要インフラへの干渉に対する毅然とした法執行は、中国の「低コストな破壊工作」を思いとどまらせるための不可欠な防衛線となっています。
まとめ: 内政部は海底ケーブル損壊に関与した中国人船長を強制退去させ、重要インフラ保護への断固たる姿勢を示しました。通信途絶を狙う中国の企てに対し、法執行の貫徹と衛星通信の拡充で対抗。物理的・デジタルの両面で「情報の不沈化」を図ることで、有事の際の社会パニックを未然に防ぐ防壁を固めています。
出典: 中央通訊社(CNA) 参考サイトのアドレス: https://www.cna.com.tw/news/aipl/202601090140.aspx
