2025年12月24日の台湾国内ニュース

  

 

1. 【政治】頼清徳総統、日本の超党派議員団と面会 日台の強い連帯を強調

前法相・鈴木馨祐氏らとの緊密な対話

頼清徳総統は24日、訪台した日本の自民党・鈴木馨祐前法相や滝波宏文参院議員ら超党派の議員団と相次いで面会しました。頼総統は、日本政府が台湾海峡の平和を国際社会へ訴え続けていることに深い謝意を表明。特に高市早苗首相が就任以来、台湾支持を鮮明にしている点に触れ、「日台は民主主義という普遍的価値を共有する運命共同体である」と述べ、安全保障と経済の両面での連携強化を呼びかけました。

戸籍表記問題の解決を高く評価

会談の中で頼総統は、日本国内での台湾出身者の戸籍表記が「中国」から「台湾」へと是正される動きについても言及しました。滝波議員らから解決までの経緯説明を受け、頼総統は「台湾の人々の尊厳に関わる問題であり、日本側の尽力に感謝する」と述べました。中立的な外交専門家は、こうした多層的な議員外交が、政府間の公式な関係を補完し、日台の実質的な信頼関係を底上げしていると分析しています。

まとめ

今回の会談は、日台間の「人」と「制度」の両面における絆を再確認し、緊迫する地域情勢の中で民主主義陣営の結束を内外に示す重要な場となりました。

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2. 【経済】立法院予算審議の遅れ、国家成長率に「0.05ポイントの影響」と主計処が警告

行政運営と経済発展への懸念

台湾の主計総処(統計局に相当)の陳淑姿主計長は24日、立法院(国会)で審議が滞っている2026年度中央政府総予算案について、成立が遅れることで「経済発展に間違いなく悪影響を及ぼす」との見解を示しました。主計処の試算によれば、業務費や設備費が100億台湾元動かないごとに、経済成長率を0.05ポイント押し下げる要因になると警告しています。

インフラ投資と民間活力への波及

予算案にはデジタルインフラの整備や脱炭素投資など、台湾の次世代経済を支える重要項目が含まれています。中立的な経済専門家は、予算の遅れが公共事業の停滞を招くだけでなく、それに付随する民間企業の投資意欲を削ぐ可能性を指摘しています。現在、与野党は予算案の項目を巡って激しく対立していますが、国家の成長エンジンを止めないための妥協点を見いだせるかが、年末に向けた最大の焦点となっています。

まとめ

予算審議の停滞は単なる政治問題にとどまらず、台湾経済がAI需要などで活況を呈する中での「足かせ」となる懸念が強まっています。

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3. 【社会】内政部、暴力襲撃・テロ対応の「全民安全指引」を更新へ

社会不安を受けた迅速なガイドライン策定

台北駅周辺での襲撃事件を受け、内政部の劉世芳部長(内相)は24日、国民向け安全ガイドライン、通称「小橘書(小さなオレンジの本)」の内容を大幅に更新すると発表しました。新たな指引には、今回のような公共の場での無差別襲撃や、大規模なテロ行為に遭遇した際の具体的な避難行動、負傷者への応急処置、さらには不審者情報の通報手順がより詳しく盛り込まれます。

「自分の身は自分で守る」意識の啓発

ガイドラインの更新は、警察による警備強化といった「公助」に加え、国民一人一人の危機管理能力を高める「自助」の重要性を強調するものです。中立的な専門家は、過度な不安を煽ることなく、日常生活の中で冷静に対処するための知識を普及させる姿勢を評価しています。内政部は、デジタル版の指引をスマートフォンのアプリ等でも閲覧可能にし、若年層から高齢者まで幅広く浸透させる計画です。

まとめ

相次ぐ社会不安に対し、政府はハード面の警備だけでなく、ソフト面での国民の防犯意識向上を通じて、より強靭な社会を構築しようとしています。

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4. 【日本関連】台南市と宮崎県延岡市、友好交流協定を締結 教育・文化で深化

歴史的繋がりを超えた新たなパートナーシップ

台湾南部の台南市と宮崎県延岡市は24日、教育、文化、観光などの分野で包括的な交流を進める「友好交流協定」を締結しました。両市はこれまでも学生の相互派遣や文化イベントの共催を通じて交流を重ねてきましたが、今回の協定締結により、より実務的で長期的な協力体制が構築されることになります。台南市の黄偉哲市長は「延岡市との深い絆が、日台全体の友情をさらに熱くするものと信じている」と期待を寄せました。

地方創生と「知の交流」の加速

協定の重点項目には、農業技術の共有や、伝統芸能の継承プログラムも含まれています。中立的な視点では、台湾で最も歴史ある都市の1つである台南と、豊かな自然と産業を持つ延岡市が手を組むことは、双方の地方創生において大きなメリットを生むと考えられます。今後、両市の小中学校間でのオンライン交流や、特産品を相互に紹介するフェアなども予定されており、市民レベルでの「顔の見える交流」がさらに活発化する見通しです。

まとめ

台南と延岡の提携は、日台の地方自治体交流が「観光」という点から、「生活・文化・教育」という面へと立体的に広がっていることを示しています。

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5. 【文化】台鉄台北駅の商場招標、2026年1月公告へ 運営年限を大幅延長

ランドマークの再定義と投資促進

台湾の交通の要所である台北駅構内の商業エリア(駅ビル商場)について、台鉄公司(旧台湾鉄道管理局)は24日、次期運営事業者の公募を2026年1月初旬に開始すると発表しました。今回の最大の特徴は、運営年限をこれまでの「12年+延長6年」から「15年+延長8年」へと大幅に延長した点です。これにより、民間事業者がより長期的かつ大規模な投資を行いやすい環境を整えました。

「交通拠点」から「体験型ライフスタイル拠点」へ

台北駅は近年、周辺の再開発が進み、アジアでも有数のハブ駅としての地位を強固にしています。中立的な文化評論家は、運営年限の延長が、単なる物品販売の場を超えた、文化発信やコミュニティ形成を含む「体験型商業施設」への転換を後押しすると期待しています。台鉄は、国内外の有力事業者の参入を促すことで、台北駅を訪れる旅行者や通勤客に対し、より質の高いサービスと台湾文化の魅力を提供することを目指しています。

まとめ

台北駅商場の新たな契約条件は、民間活力を最大限に引き出し、台湾の表玄関をよりモダンで魅力的な空間へと進化させる大きな契機となります。

出典・参考サイト

  • 国営台湾鉄道股份有限公司 資産開発処 発表

  • 公視新聞網(PTS)生活ニュース

  • 参考:台鉄公司, 中央社 CNA


6. 【観光・グルメ】冬の夜を彩る「台北クリスマス」と「ホットタピオカ」の贅沢

台北101周辺が幻想的な光の街に

クリスマス・イブを迎えた台北では、信義区(台北101周辺)を中心に大規模なイルミネーション・イベントが開催されています。高さ数十メートルのデジタル・クリスマスツリーや、幻想的な光のトンネルが設置され、多くの市民や観光客で賑わっています。特に今年は、最新のプロジェクションマッピングを駆使したショーが話題となっており、台北の洗練された夜景と相まって、忘れられない聖夜を演出しています。

日本人におすすめ!冬限定の「ホットタピオカミルクティー」

台湾といえば冷たいタピオカのイメージが強いですが、冬にぜひ試してほしいのが「熱(ルー:ホット)」のタピオカミルクティーです。温かい濃厚なミルクティーの中で、モチモチ感が増したタピオカは、冷たいものとはまた違った格別の美味しさです。また、冬の定番スイーツ「焼仙草(シャオシェンツァオ)」も、あつあつの黒いハーブゼリーにピーナッツやタピオカをトッピングして食べる、台湾ならではの温活グルメです。

まとめ

きらびやかな光の演出と、心まで温まる台湾ならではの冬の味覚。台北のクリスマスは、モダンな都市の活気と伝統的な癒やしが融合した特別な体験を提供してくれます。

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